今回から「塾での先取り学習は、小学校生活にどう影響する?」というタイトルで、記事を載せていきます。

言い方を変えると「塾で学習内容を先取りしてしまった子どもは、小学校の授業がつまらくならないのか?」ということになります。まず初めに、極端な例を2つ紹介しましょう。

①小学校5年生が、2年生の「かけ算九九」の授業に参加します。机の上に、おはじきを出して2つずつ加えていきます。みんなで声をそろえて「ににんがしー・・・にさんがろくー・・・にしがはちぃー・・・」と唱えます。当たり前ですが、すべて理解しているこんな授業に、5年生が参加してもおもしろくありません。

②小学校5年生が、中学1年の「1次方程式」の授業に参加します。「-5χ+3=2χ+17」・・・・・・・何で、いきなり「引く」が、きちゃってるのーーー??χって何ですのん?????・・・・意味がわからなくて、おもしろくありません。

易しくてもつまらないし、難しすぎてもつまらない・・・当たり前です。これをふまえて今日のタイトル「塾での先取り学習は小学校の授業でどう影響する?」という問いについて、6年生社会科「日本の歴史」の授業を通して、考えていきます。これは「教科」「学年」「学習内容」「先生の教え方」「その子の性格」にもよるのですが、教師生活18年間の経験を以下に載せていきます。あなたのお子さんが下記のような学習を、どのような授業態度で受けるのかを想像しながら、読んでみて下さい。

6年生35人のクラスがあったとします。35人中「4人が私立受験塾」「2人が受験しない塾」「4人がしっかりチャレンジをしている」「2人がチャレンジをやらないでためこんでいる」「3人が公文」「20人が何もやっていない」といった、ありがちな配分を想定します。

この授業の学習問題はこれです。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の誰に仕えたいのかを、理由を考えて発表しよう。

比較的高度な学習内容です。

読者の皆さんは、誰がいいですか?「私は・・・うーーーーん・・・家康かなーー」この学習問題には正解はありません。効果的な資料を集めて、発表を聞いている人に「おーーー、納得できる理由だなーー。私も同じ武将に仕えたくなったなーー」と思わせることができればいいのです。将来必要になる「プレゼン能力」を大きく伸ばすことができる授業です。

まず、1時間かけて3人がしたことを教師主導で簡単にまとめます。「戦国大名とは?」「仕えるとはどういうことなのか?」といったこともきちんと押さえます。そして、ここからが2時間かけての「調べ活動」です。「資料集」「伝記などの本」「歴史漫画」「親へのインタビュー」「インターネット」などで3人について調べます。誰に仕えたいのかを決定して、発表に使う資料を集めるのです。次はいよいよ発表です。ここで、どんな理由が出てくるか、歴史マンガの画像とともに簡単に載せていきましょう。

A 織田信長→楽市楽座でお金持ちだから。鉄砲3段構えで、戦が強いから。身分にとらわれずに出世できそうだから。

B 豊臣秀吉→頭が良く出世したから。信長の敵をとったから。大阪城を建てるなど大金持ちだから。

C 徳川家康→子どもの頃人質だったのに、将軍になったから。結局最後に、江戸幕府を開いたから。

このような理由を発表して「あーーだ、こーーーだ」と話し合います。「冷たい性格だから、裏切りにあったぞ」「朝鮮に出兵して、失敗したじゃないか」など、仕えたくない理由も飛び出します。大阪城の写真をみんなに見せて「ぼくは、徳川家康に仕えたいです。この名城を落としたからです。」と意外な発表をして盛り上げる子もいます。

中学受験 発表1

次に、子どものタイプ別に「授業に参加する態度」を解説していきます。

①塾で、しっかり詳しく勉強している「35分の1人」は、友達の発表に対して「全部知っているよ」という冷めた顔つきです。発表もあまりしません。

※このタイプは、学校の勉強が易しいということでバカにしているところがあります。

②塾やチャレンジで勉強している「35分の9人」が、学習内容(3人がしたこと)をほとんどわかっているのにも関わらず、ノリノリで発表しています。事前に勉強しているからこそ、興味を持って、しかも自信を持って発表しています。実は、1番授業で活躍しているのは、この9人なのです。

③事前に勉強していないけど、興味関心・能力がある程度高い「35分の15人」が、この「3人の武将」の活躍を頭でしっかりイメージして、話し合いに参加しています。えらいです。

④興味関心・能力が低い「35分の10人」が、あまり話し合いに参加していません。「地頭」「調べる能力」「言葉で表現する力」が不足しているため話し合いに参加できないのです。当然、この子ども達は、授業後のテストの得点が低いです。

ここでです。ここでやっとです。ここで、今回の本題に戻ります。「塾で学習内容を先取りしてしまった子どもは、小学校の授業がつまらくならないのか?」というテーマにもどります。

ズバリこのテーマの答えは「その子による」ということです。そして「先取りしたことがむしろ楽しくなる:つまらなくなる」の割合は「9:1」ぐらいだということです。あなたのお子さんはどっちのタイプでしょうか?この授業で生き生き発表できそうですか?

ここで、この授業で1番為になっているのは誰でしょうか?それは、②の子どもです。②の子どもは「歴史漫画を読んでいる」割合も高いです。知識があるからこそ、その場で思いついた考えも発表することができるのです。「塾で勉強」したり「チャレンジのような問題集」をしたりした上で、もっと興味を持って学校の授業に参加することが、何よりも能力を伸ばすことつながるのです。

以前記事に載せた「リンク~中学受験の面接~リンク」にもつながっていくでしょう。せっかく知識はあるのに、みんなの前で表現するという「将来必要な能力」を全く伸ばしていません。

学校の勉強をバカにして冷めている子どもは、すごくもったいないことをしているのです。

次回は「学校で、やさしすぎる内容を学習している時」という内容で記事を載せます。

 

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